This name derives from the hidden agenda.

 

 このホームページの名称「Rest in Peace」。和訳すれば「安らかに眠れ」という意味で、よく墓石に略されて「R.I.P」と彫られていたりする言葉なのだが、何故にして僕がこのような名前を自分の創造物の一つに名打ったのか。それについて一つお話しておこうと思う。意味だけを汲んで「あぁ、ここは死にモノの溜まり場か」などと皆様から見捨てられることを避けるためにも。

 現象界に於いての森羅万象は、常に何者かの手によって造り出され、さもそれが宿命と唄うかの如くに死に逝く。古来より宗教性を重んじた人種は、その行き場を失った屍体を極めて神聖なものとして扱い、墓所に埋没することでより高いところに崇めた。何者も死を迎えることで、万人には触れることの出来ぬ域に達するからである。例えば、キリストが良い例であろう。人類の罪を購う為に生を受けたとされる彼が現代にまで崇高に語られる理由は多くあろうが、僕の考えるところ、全ては彼が「偉業を成したこと」そして「死んだこと」のこの二つが現状を孕んだのに他ならないのである。

 そして、それは発した言葉や残された文章についても、僕は同じことを思う。差異と言えば、彼等は世に生み出された瞬間から死んでいると言うことである。よって、偉業を成すに等しい力を持つ言葉ならば、生み出された瞬間から崇められるに値する。

 僕は数々の屍体を生み出すことで、そこに生きた響きを求めているのだと言えよう。しかし、ここで重要なことを忘れてはならない。屍体に魂を与えるのは、創造主ではないのである。生きた響きを持つためには、それに同乗するものが必要なのである。要するに、僕は。この電子世界の海に埋没所を開設することで、潜在的に在るであろう「その響きを持つ言葉を生み出すことの出来る力」を開拓しようとしているのである。

 共感でも良い。感銘でも良い。単なる感嘆でも良い。その力が僕の生み出した言葉を崇めることになるのである。いささか不謹慎な話にはなるが、この墓場を掘り返し、彼等に響きを持たせてやって欲しい。

 言葉は発した時点で、過去の産物になる。それを現在の地点まで連れて来てやって欲しい。そして、どこか未来まで連れて行ってやって欲しい。頼む。

 

 

 

 

 

 

 

 2003.1.31 田中伸彦

 

 

 

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