
多分、この題で最終的に僕が何を言いたいのかあらかたの方が分かったと思いますけど、汲み取り。まずはやんわりとクッション替わりにとでも言いますか、違う方面から責めたいと思います。汲み取ると言えば、何といってもやはり気持ちですよね。よね?
気持ちの汲み取りが出来ない人っていうのは、まれに居たりします。
中華料理屋で、なんていうか知りませんけど、あのクルクル廻す回転台、あれ、あるじゃないですか。気持ちの汲み取りが上手く出来ない人が一緒だと、自分が食べたいものを一向に取れないで皿が空っぽになっていたりします。さあ取ろうと思ってさいばしに手を伸ばしたら回り出すチンゲンサイ。で、向こうも気付きます。やっぱりそれくらいは。
「あ。今取ろうとしてた?」
「いや、良いよ」
「あ。ほんと?」
こらこらこらー。社交事例なのに、良いよ、と言われたらそれ以上は気持ちを汲み取ろうとしない。それで、彼女は自分の皿にチンゲンサイを山盛りですよ。僕は今、確かにチンゲンサイの皿に手を伸ばしていたはずなんです。そして、彼女は気がついていたはずなんです。それなのに何故。
「車の助手席に座ってさー眠かったら寝ても良いよ、って言ったら本当に寝ちゃうやつってマジむかつくんだよね。ホント切れそうになるの堪えてる」
さっきマックで言ってたくせに、一時間くらいして、うつらうつらし始めた僕に
「眠かったら寝て良い、からね?」
とか本気で心配して言って来るやつとかいますよね。だったら最初にあんなこと言うな、って話ですよ。黙ってポテトとか食べてれば良かったんですよ。挙げ句の果てに、「なんでそんなに我慢してまで起きてようとしてんだよ、寝て良いよ」とか言ってみたり。ホント気持ち汲み取って下さい。こっちが寝るに寝られない状況下に置かれたということに気付いてくれると凄く嬉しいんです。嬉しくて半目で笑いながら寝ちゃうと思うんです。凄く気持ち悪いですね。
こういう気持ちの汲み取りが出来ない人。別に、冷徹だとか、思いやりがないとか、そういうのではないんです。単に気が利かないってだけのことなんです。換言すれば、人の気持ちを奥深くまで類推しようとしないタイプの人なだけなんです。こういう人が自分に関わって来る距離内に居ると、ある意味で生き地獄だったりします。
恐ろしいことに、僕の母親はそういう人です。ホントやってられませんでした。
「眠いの?」って聞かれて、全然眠くないよ、って一度強がったらもう終わりと考えて良いです。目をこすってみたり、欠伸してみても全然駄目。本当は強がってみるだけで、そういうジェスチャーに気付いて強制的に眠りを畳み掛けて来ること期待していたのに。彼女はその言葉だけを心から信じ、その状態がずっと続いていると思ってるんですよ。1時間しても2時間しても僕は目がギンギン。そんなわけあるはずがありません。阿呆ですか。
我が家と他の家族2組で食事をした時も気持ちを汲み取れない母親魂大爆発でした。もう文章で書くのもまどろっこしいので図を見ていただければ、母親の駄目さ加減が分かって頂けるかと思います。

帰宅後、食べるしかなくてつまらなかったとか言って腹をさする母親を見た時は、ホント大泣きして困惑させちゃろうかとさえ思いましたよ。お前が言うな、お前が動け、お前が譲れ、お前が悪い、全部お前が!
でも、ある意味では日本人っぽくないですね、僕の母親って。なんていうか、自分の希望があるならそれをちゃんと言葉で表現しないと駄目で。日本人特有の一歩後ろに退いたような奥ゆかしい曖昧表現は感じ取れない。考えようによっては国際的な教育者なのかも知れません。おかげで僕も立派に国際人資質たっぷりだなぁ。
オチが相撲だとか便所だとかだと思って読み進めた人は甘いんです。
僕、人の期待とか汲み取れませんから。グローバルですから。
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